愛育幼稚園
愛育幼稚園
愛育幼稚園は昭和22年に園児19名、職員4名で発足し、2021年に創立75周年を迎えました。有栖川宮記念公園に隣接し、園庭にはチョウやトンボが飛び交い、都会にありながら自然豊かな環境になっています。
幼稚園にはいつも、子どもたちの笑顔、元気な声、弾む姿があります。私たちは、幼児期が人間の一生の基盤となり、豊かな人生につながる重要な意味をもつ時期だと捉え、子どもたち一人ひとりが自ら伸びていこうとする後押しをしたいと考えています。
幼稚園生活の中心は何と言っても「遊び」です。自分でやりたいことを見つけ、大好きなことを繰り返し、夢中になって遊ぶことを何より大切にしています。好きなことはそれぞれのお子さんによって異なります。戸外でからだを動かしたり砂場遊びをしたり、室内で製作やごっこ遊びをしたり。やりたいことは一人ひとり違っても、自分で選び、じっくり遊ぶ、熱中する経験は、学びの姿勢につながる基礎となっていきます。
本園では従来から「親も育ち子も育ち」という考えをとても大切にしてきました。園生活の主人公はもちろん子どもたちです。子どもを真ん中に、保護者の皆様と職員が手を携えて、子どもたちの望ましい成長のために、幼児期に大切にすべきことは何かを考え、お子さんの育ちを後押しする保育に努めてまいります。
園長 上坂元 絵里
昭和9年 3月 | 財団法人 恩賜財団愛育会設立 |
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昭和13年 11月 | 愛育研究所開所 |
昭和15年 5月 | 愛育研究所教養部における幼児教育の実証研究の場として「母の研究室」開所(愛育幼稚園の前身) |
昭和21年 1月 | 財団法人恩賜財団母子愛育会に改称 |
昭和22年 4月 | 愛育幼稚園設立 園長 山下俊郎、園児数19名2年保育 |
昭和24年 4月 | 園長 牛島義友 |
昭和27年 5月 | 社会福祉法人に組織変更 |
昭和28年 5月 | 八角園舎落成、定員100名 |
昭和29年 4月 | 「母と子の教室」開設(週1日・3歳児) |
昭和32年 4月 | 「母と子の教室」増設(週3日・3歳児) |
昭和32年12月 | 円形園舎落成 |
昭和35年 4月 | 園長 植松治子、定員125名 |
昭和48年 4月 | 園長 住吉玲子、定員150名 |
昭和60年 2月 | 新園舎落成 |
平成元年 4月 | 園長 飯塚令子 |
平成12年 4月 | 園長 岸井慶子 |
平成13年 4月 | 「母と子の教室」を解消し3年保育開始 3歳児定員50名 総定員150名 |
平成17年 4月 | 園長 山口規容子 |
平成18年 9月 | 園長 酒井幸子 |
平成23年 4月 | 園長 矢内敏江 |
平成27年 4月 | 園長 深澤美智子、定員162名 |
令和3年 4月 | 園長 上坂元絵里 |
愛育幼稚園の子どもたちは、お庭で遊ぶことが大好きです。体を動かす心地よさを感じたり、四季の移ろいを肌で感じたり、泥・土・砂・水に思い切り触れて解放感を味わったりしています。園庭にはいつも子どもたちの賑やかな声が響き渡っています。
私たちは、子どもにとって幼稚園という場所が“子どもらしくいられる場所”であることを大切にしたいと思っています。“子どもらしくいられる”とはどういうことでしょうか。夢中になって遊べること、自分のペースを大事に生活できること、人と一緒にいる心地よさを感じられること、既製概念にとらわれない自由な発想を認められること、どんな状況でも楽しみを見つけられること、すごい・きれい・不思議なことを素直に感じられる心であること、自分のやりたい時にやりたいことに挑戦できること、自分の話をきちんと聴いてもらえることなど、枚挙にいとまがありません。
“子ども”という存在を一人の人間として尊重し、その存在価値を認めていこうとする中では、こうしたことは「当たり前のこと」かもしれません。でも、ひとたび世の中に目を向けてみると、“子ども”が“子どもらしくいられる”状況ばかりではないことに胸がいたむことがあります。日々の慌ただしさから「早く、早く」と急かされたり、自由な遊びや発想を生み出す場や時間が足りなかったり、大人の言うことは聞きなさいと一方的なかかわりをされたり、失敗をさせてもらえなかったり、そんな積み重なりが、指示待ちや無気力、自信のなさ等の姿につながっていくことを鑑みると、幼稚園が“子どもが子どもらしく幸せに過ごす”場所であること、当たり前のことを当たり前にできる場所であることの大切さを、なお一層感じます。
幼稚園は多くの子どもにとって社会(集団)生活の第一歩です。家庭でお父さんやお母さんなど身近な人の愛情をたっぷり受けながら育ってきた子どもたちは、幼稚園で様々なモノ・人・コトに出会い、世界を広げていきます。家庭にはない遊具、玩具、遊び方、遊びの種類等、「こんなこともできる」「こうしてみたい」と自分の興味や関心を広げていきます。
また、同じ年齢の友だちやお兄さん・お姉さんという存在、親とは違う先生という存在、友だちのお父さん・お母さん。いろいろな人と出会い、かかわることの楽しさを感じていきます。園生活を送る中ではいろいろなことが起きます。「育てているカブの芽が出た!」「○○ちゃんが今日はお休み」「明日は焼き芋」「ママと離れて寂しくなっちゃった」「友だちと喧嘩しちゃって嫌だった」「困っていたら友だちが助けてくれた」等々、自分の身に起きることも、周りの友だちに起きることも、すべて意味をもち、経験として積み重なっていきます。ときには、楽しさだけでなく、嫌なこと、気持ちがもやもやすること、悔しいことも経験するでしょう。その一つひとつがその子の心と体の豊かな育ちにつながっていくと考えています。
子どもたちの園生活を保護者の方も共に楽しむ機会がたくさんあります。
初めてのお弁当の日…お迎えにきたお母さんにテラスで「ピッカピカ!食べたよ。見せてあげる~」と自慢げに報告する我が子にウルウルのお母さん♪
カンガルーの親子のようにお母さんやお父さんの膝に抱っこされて絵本を読む日(カンガルーデー)。「親子でゆったり絵本を楽しめて私自身が癒されました~」との母の声♪
お子さんにとって初めての幼稚園生活は、保護者の方にとっても初めての幼稚園生活。楽しみや期待と共に、きっと不安なこと、心配なこともあるかと思います。愛育幼稚園では、園とお母さん、お父さん、保護者の方同士、みんなで子どもの育ちを支えていく幼稚園、お母さんが“一人で頑張らなくてもいいんだ”“子育ては大変だけど楽しい”そんな風に思える幼稚園でありたいと願っています。
また、園生活を通して、保護者の方にも、多様・多彩な人や価値観、出来事と出会っていただきたいと考えています。自分の考えとは違うコトに出会うと、人はどうしても「自分には関係ない」と思い、同じような考えに出会うと一緒にいることで安心しようとします。でも、本来それぞれみんな異なっていることの方が自然な考え方です。保護者の方も様々な出会いを通して、より豊かな生活が繰り広げられていくことを願っています。
教育方針や学年を超えての子どもたちの様子を保護者の方にお伝えする、ご理解をいただいたり、役員の活動を報告し合っていただいたりする、“子どもたちと共に育ち合う”協力体制を育んでいく大事な機会です。
ご家庭でのお子さんの様子・幼稚園でのお子さんの様子をお話しながら“その子理解”を深め、成長を共有できるようにしていきます。
実際に“子どもの世界”を見て感じていただけるとても大切な機会です。参観していただいたり、子どもになったつもりで一緒に遊びを楽しんで参加していただいたりしています。
担任から子どもたちの様子やその時期に大事に考えていること等をお伝えしたり、保護者の方同士で子育ての悩みや様々な考え方を伝え合う対話の時間を設けたりしています。子どもたちの成長、時には葛藤も共有しながら保護者の方と一緒に子どもたちを支えていきたいと考えています。
毎日の送迎・連絡帳等はもちろん、様々な形で幼稚園と保護者のコミュニケーションをとても大事に考えています。
子育てに関するテーマを中心にしながら、心理・芸術等多様な分野専門家を講師とした講座を開催しています。日々の子育てに追われてしまう保護者の方にとって、新たな視点から自分の子育てを振り返ったり、考えたりしながら学びを得る機会となっています。
グループ懇談の間、終始うなずきしかありませんでした。他の方のエピソードは聞いていて可愛いな~と微笑ましく思えるのに、自分の子どものこととなると中々笑えませんね(笑) でも、子育てでつまずいた時、困っている時、先生方はもちろんのこと、周りのお母さん方も、いつでも話を聞いて助けてくださるので、子育ては1人ではできないな、と改めて思いました。
いろいろな価値観や考え方に触れられて、有意義な時間を過ごせました。まだまだ悩みながら、揺れながらですが自分なりの子育ての軸を、探していきたいと思います。
先日は、素敵なお誕生日会にお招きいただき、ありがとうございました。息子が生まれて5年間、お恥ずかしい話ですが、生まれた日のことを思い出すことは、数回あるかないかくらいで、日々目の前のことで精一杯でしたが、お誕生日会の時間は、ゆっくり息子のことだけを考えられる時間を持て、息子の成長を感じ、入園を夢見ていた愛育幼稚園でお誕生日のお祝いができたことをとても嬉しく思います。
「〇〇ちゃんお兄ちゃんになったね」「△△くんって本当に面白いし、可愛いよね」と声をかけ合い、育ちを共に喜んだり、具合が悪い時は「大丈夫?できることがあったら言ってね」と送り迎えの手助けをしたり、互いに支え合い、育ち合い、学び合っていく保護者の方々の姿は、園としても嬉しく誇らしく思っています。そんな風にたくさんの人に愛され、大事にされる子どもたちは幸せ者。そしてきっと、そんな大人の姿を見て、子どもたちも自然と支え合い、育ち合っていくのだろうと思います。
愛育幼稚園には、創立以来、「母の会」というPTA組織があります。母の会役員のお母さんたちを中心に、行事のお手伝い等、幼稚園生活の様々な場面でサポートしていただいています。
創立記念祭では、在園の子どもたち、保護者の方みんなで幼稚園の創立をお祝いします。記念祭委員のお母さんたちを中心に楽しい企画を考え、保護者の皆様のご協力の下、企画・運営を進めていただいています。
「だんごむしの会」というお父さんの会があります。毎年、お父さんたちの企画で楽しい催しが実施されています。また夕涼み会、餅つき等の手伝いや木製遊具の修繕等いろいろな場面で子どもたちの為にお力を貸していただいています。
8:50 | 登園 朝の支度 |
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好きな遊び | |
みんなの時間 | |
11:30頃 | お弁当 |
好きな遊び | |
片付け・帰りの支度・集まり | |
14:00 | 降園 |
入園した子どもたちにとって、幼稚園の生活は“してみたい遊び”探しから始まります。好きな遊びを見つけること、好きな遊びを繰り返し楽しむことは、興味・関心を広げていく入り口になります。また好きな遊びを通して、子どもたちは、『ひとつのことを探求していく力』や『人やものと関わる力』を身に付けていきます。好きな遊びを通して、幼児期の子どもたちにとって、たくさんの学びが生まれていきます。
幼稚園という集団だからこそ出来る、みんなで楽しんだり協力して一つのことに取り組んだりする “みんなの時間”を大切にしています。 学年や時期によって内容は異なりますが、子どもの育ちに合わせながら、好きな遊びと“みんなの時間”のバランスを考え、生活を組み立てています。
お弁当の時間は、子どもたちにとってお家の方を感じることができる時間です。“お弁当作りは大変!”と感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、お弁当を通して、親子の会話が生まれたり、持ち帰った弁当箱から、その日のお子さんの園での様子を感じていただいたりできると思います。家族のつながりを感じられる大切な時間になるようにと願っています。
送り迎えは、お家の方にお願いしています。登降園時には、保護者の方から子どもの様子を担任に伝えていただいたり、担任から園での様子をお話しさせていただいたりします。子どもたちにとっても、お家の方の顔を見てホッとし、その日の出来事をすぐに話すことができます。また、降園時に子どもの作品を見に来ていただくこと等を通して、子どもたちの今や育ちを共有できるようにしたいと考えています。
登降園には、徒歩や公共の交通機関を利用するようお願いしています。親子で手をつないで会話を楽しんだり、自然の風や光を感じながら歩いたり、いろいろな発見があったり、体力もつき、自然に公共のマナーも身につくことでしょう。登降園が、親子の大切なひとときになると良いですね!!
子どもは「遊び」の中で「学び」ます。
子どもは遊ぶことが大好きです。遊んでいるときの子どもは、世界との境界に心も体も溶け込んだ状態にあり、それは子どもが生きている喜びを感じられる大切な体験です。夢中になって遊ぶ中で、心を豊かにし、知的好奇心をもち、探究心を膨らませ、感じたことや考えたことを様々に表現し、道具やモノの扱いに慣れ、人とのかかわりの中で自分を確立していく、遊びにはたくさんの「学び」が含まれています。大人が用意周到に準備し、先回りして教え込む中ではなく、子どもが自分で遊びを見つけ、夢中になって楽しむ体験を通して育まれる力を大切にしたいと考えています。
すべての基盤は体と心の「安心・安定」にあります。安定した生活リズム、自分らしさを受け止めてくれる安心感を育む信頼関係(子どもと保育者、子どもと子ども、子どもと保護者)、心地よく過ごせる場や環境の設定等、どの子にとっても心地よく自分らしくいられる居場所づくりを目指しています。
“その子の思い”“その子のペース”“その子の世界”を大切にしながら、子どもが、自分でしたい遊びを見つけ、安心して園生活を過ごせるようになることを大切に考えています。
自分や周りの人・モノとの関係が少しずつ理解できるようになる時期。さまざまな遊びや活動に興味をもって取り組む。“できる!”“してみたい!”が増える。遊びや生活を通して、友だちとの関わりも増えていく。
自分なりに課題をもち、実現していく喜びや友だちと協力し合ってやり遂げる楽しさを感じながら、仲間と共に生活を創り出すことを大切にしています。
お母さんやお父さんのそばにいて安心して過ごす生活。からだをよく動かして、まわりのモノ・コト・ヒトに好奇心旺盛に関わる経験。
気持ちよく寝たり、美味しく食べたりして機嫌よく過ごす。こんな“今しかない贅沢な時間”をたっぷりとれるとイイですね♪♪
“当たり前のことを当たり前にする”そんな不易なことが難しくなっている時だからこそ、子どもにとっての“当たり前”を真剣に考えていきたいです。
幼稚園は子どもたちにとって“はじめての集団生活の場”です。親子の愛着関係を十分に育むことが“集団生活の場”で子どもが保育者と信頼関係を築き、ありのままの自分を表出することにつながっていきます。入園前に特別な準備は何も必要ありません。
“子どもの、そして子どもと家族との今しかない時や姿”を大切に、十分味わいたいですね。何より大切にしたいのは“子ども自身の心が動いて行動する”ということです。
遊びや興味・関心は、“自分でやってみたい”“これが好き”“もっとやりたい”と思う心の動きの現れです。子どもの意欲・好奇心を育みたいものです。だからこそ、急がば回れの気持ち、心のゆとりをもちたいと思います。
子どもの軸づくりには、自分の好きな遊びを見つけ、遊び込むことが大切です。遊びは学びに通じます。遊び込むことは、自分自身の好きなことや得意なことに自信をもち、そのことを足掛かりに遊びの種類を広げ、試行錯誤しながら取り組み方に深まりが見られるようになります。自分の軸が育っている子は、遊びを通して人間関係が広がっていきます。遊びは退屈から始まり、戯れやいたずら、自分だけの遊びへと発展します。玩具がなくてもイメージや見立てで遊べるのが子どもの世界!ひとり遊びの達人を育てるためにも、子どものペースや時間のゆとり、心のゆとりがとても重要だと思います。
子どもは、鼓動や温かさを感じられるスキンシップが大好きです。子どもが自分や他者のことを信じられるようになる第一歩は母親や父親との“愛着”関係を築くことから始まります。懐の温かさや膝の上など、安定できるのは今の大人も子どものときは同じだったと思います。親も子も心地よい時間をたくさんもてると良いですね。今しかない子どもとの時間を楽しみましょう。
“子どもらしい生活”を親子で一緒に楽しんでみましょう♪何気ない発見や驚き、感動を共に分かち合える一番身近な存在が家族です。豊かに育ってほしい“感じる心”は、きっと家族との関わりの中で育っていきます。
子育てを通して、大人も多様な“価値観”との出会いがあります。周囲の人と共に響き合い、育ち合っていける人間関係を育みながら、豊かな感性で多様な価値観と柔軟に向き合っていきたいものですね。
現代社会は、情報が溢れ“早く早く”と生きることさえも急かされるように感じます。多様な情報にお母さんお父さんたちは不案ばかり募ることも。でも、大丈夫!そんなときこそ、周りの力を頼りましょう。子どもはみんなで育てましょう。子育て上手は、甘え上手!頼り上手!…子どもたちの初めての集団生活のスタートのように「分からない、できない、手伝って!」と言ってみましょう。一人で抱え込まないで、いろんな人を巻き込んで子育てしましょう。たくさんの人の中で育つ子どもは幸せです。大好きなお父さんお母さんが笑顔で、楽しい時間を過ごしていると、子どもも楽しい気持ちでいっぱいになります。
所在地 | 〒106‐8580 港区南麻布5-6-8 |
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電話番号 | 03-3473-8318 |
FAX | 03-3473-8495 |
交通 | 東京メトロ日比谷線広尾駅(恵比寿寄り出口)下車 徒歩8分 都バス 目黒駅 ⇔ 新橋駅 愛育病院前 下車 徒歩1分 |
地図 |